“ミス・マープル”シリーズ3作目となる第2長編。
1942年5月、Collins社から刊行された。
米国では1941年、The Saturday Evening Post (10 May ~ 21 June 1941)に連載された後、1942年にDodd, Mead社から刊行された。
日本語初訳は1956年の『書斎の死体』(高橋豊訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ)。
早川書房
(日本語版翻訳権独占)1956
セントメアリ・ミードの村は静かだった。 ミス・マープルの友人ベントリー大佐夫妻は“書斎に転がっている死体”などというものは埓もない探偵小説にしか起らない作りごとだと信じていた―― 現実に彼らの邸ゴシントンホールの書斎に見も知らぬ美女の死体が転がっているのを発見したその日までは。 それは誰の死体なのか? 誰がそこに置いたのか? バントリー夫人の依頼で調査に乗りだしたミス・マープルは、膝の編物をおしのけるや手掛りを求めて海辺のホテルへ足を運んだ。 本書『書斎の死体』は、傑作『白昼の悪魔』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ既刊)につづく1942年の作品で穿鑿ずきの老嬢ミス・マープルの登場するいわゆるマープルものの代表的な一篇である。 一見、不可能としか見えない事件の闇が、意外な進展から進展を生んでついに思いもよらぬ結末にまで到達するところ、サープライズ・エンディング(結末の意外性)の魔術師といわれるクリスティーの面目躍如たるものがある。
書斎の死体
高橋豊訳 早川書房 ハヤカワ・ポケット・ミステリ(290)セントメアリ・ミードの村は静かだった。 ミス・マープルの友人ベントリー大佐夫妻は“書斎に転がっている死体”などというものは埓もない探偵小説にしか起らない作りごとだと信じていた―― 現実に彼らの邸ゴシントンホールの書斎に見も知らぬ美女の死体が転がっているのを発見したその日までは。 それは誰の死体なのか? 誰がそこに置いたのか? バントリー夫人の依頼で調査に乗りだしたミス・マープルは、膝の編物をおしのけるや手掛りを求めて海辺のホテルへ足を運んだ。 本書『書斎の死体』は、傑作『白昼の悪魔』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ既刊)につづく1942年の作品で穿鑿ずきの老嬢ミス・マープルの登場するいわゆるマープルものの代表的な一篇である。 一見、不可能としか見えない事件の闇が、意外な進展から進展を生んでついに思いもよらぬ結末にまで到達するところ、サープライズ・エンディング(結末の意外性)の魔術師といわれるクリスティーの面目躍如たるものがある。
1976
“書斎に転がっている死体”などというものは、探偵小説の中でしか起こらない作りごと。ミス・マープルの友人バントリー夫妻はそう信じていた。現実に彼らの邸の書斎に、見も知らぬ美女の死体を発見するその日までは……誰の死体なのか?誰がそこに置いたのか?バントリー夫人の依頼で調査に乗り出したミス・マープルは風のごとく現場へ向かった。サプライズ・エンディングの魔術師クリステイーの面目躍如たる傑作!
表紙:真鍋博
書斎の死体
高橋豊訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-16) ISBN:9784150700164“書斎に転がっている死体”などというものは、探偵小説の中でしか起こらない作りごと。ミス・マープルの友人バントリー夫妻はそう信じていた。現実に彼らの邸の書斎に、見も知らぬ美女の死体を発見するその日までは……誰の死体なのか?誰がそこに置いたのか?バントリー夫人の依頼で調査に乗り出したミス・マープルは風のごとく現場へ向かった。サプライズ・エンディングの魔術師クリステイーの面目躍如たる傑作!
表紙:真鍋博
登場人物
ジェーン・マープル | 探偵好きな独身の老婦人 |
アーサー・バントリー | 退役大佐。地方行政官 |
ドリー・バントリー | バントリー大佐の妻。ミス・マープルの親友 |
コンウエイ・ジェファーソン | 富豪。マジェスティック・ホテルに滞在 |
アダレイド・ジェファーソン | コンウェイの義理の娘 |
ピーター・カーモディ | アダレイドの息子 |
ヒューゴー・マックリーン | アダレイドの恋人 |
マーク・ガスケル | コンウェイの義理の息子 |
ジョジー・ターナー | ダンサー&ブリッジ・ホステス。マジェスティック・ホテル勤務 |
ルビー・キーン | ダンサー。ジョゼフィン・ターナーの従姉妹 |
レイモンド・スター | ダンサー&テニスの教師。マジェスティック・ホテル勤務 |
ベイジル・ブレイク | レムヴィル撮影所の大道具係。チャッツワースに在 |
パメラ(パム)・リーヴズ | ガール・ガイド団員 |
サー・ヘンリー・クリザリング | ロンドン警視庁元警視総監 |
メルチェット | 大佐。ラドフォードシャ州警察本部長 |
スラック | メルチェットの部下。警部 |
ハーパー | グレンシャ州警察の警視 |
ジョージ・バートレット | マジェスティック・ホテル滞在客 |
フローレンス・スモール | パメラ・リーヴズの友人。ガール・ガイド団員 |
エドワーズ | コンウェイ・ジェファーソンの召使 |
ポーク | セント・メアリ・ミードの巡査 |
ダイナ・リー | チャッツワースに在住 |
ロリマー | バントリー家の執事 |
メアリー | バントリー家のハウスメイド |
プレスコット | マジェスティック・ホテル支配人 |
2004
書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけ――が、現実に見知らぬ女性の死体が大佐の書斎で発見された。深まる謎を解くため、ミス・マープルが駆り出され、まもなく被害者と〈マジェスティック・ホテル〉の関係が明らかになるが……クリスティーが「ありふれた設定」を「意外な展開」でみせる渾身作。新訳で登場。
解説:黒山ひろ美
書斎の死体
山本やよい訳 早川書房 クリスティー文庫(36) ISBN:9784151300363書斎に転がる死体なんて探偵小説の中だけ――が、現実に見知らぬ女性の死体が大佐の書斎で発見された。深まる謎を解くため、ミス・マープルが駆り出され、まもなく被害者と〈マジェスティック・ホテル〉の関係が明らかになるが……クリスティーが「ありふれた設定」を「意外な展開」でみせる渾身作。新訳で登場。
解説:黒山ひろ美
映像化
テレビドラマ
監督:シルビオ・ナリッツァーノ 脚本:T.R.ボウエン
出演: ジョーン・ヒクソン(マープル)、 グウェン・ワトフォード(ドリー・バントリー)、 モーリー・ワトソン(アーサー・バントリー大佐)、 ヴァレンタイン・ディオール(ロリマー)、 フリードリヒ・イェーガー(メルチェット大佐)、 デビッド・ホロビッチ(スラック警部)、 アンドリュー・クルックシャンク(コンウェイ・ジェファーソン)、 シアラン・マデン(アデレイド・ジェファーソン)、 Jess Conrad(レイモンド・スター)、 トゥルディー・スタイラー(ジョセフィン・ターナー)、 アンソニー・スメー(ベイジル・ブレイク)、 サリー・ジェーン・ジャクソン(ルビー・キーン)、 レイモンド・フランシス(サー・ヘンリー・クリザリング)、 イアン・ブリンブル(レイク巡査)、 ジョン・モファット(エドワーズ)、 キース・ドリンケル(マーク・ガスケル)、 ヒュー・ウォルターズ(プレスコット)、 デビー・アーノルド(ダイナ・リー)
書斎の死体 The Body in The Library
1984年 英BBC(全3回) 「ミス・マープル」Miss Marple |監督:シルビオ・ナリッツァーノ 脚本:T.R.ボウエン
出演: ジョーン・ヒクソン(マープル)、 グウェン・ワトフォード(ドリー・バントリー)、 モーリー・ワトソン(アーサー・バントリー大佐)、 ヴァレンタイン・ディオール(ロリマー)、 フリードリヒ・イェーガー(メルチェット大佐)、 デビッド・ホロビッチ(スラック警部)、 アンドリュー・クルックシャンク(コンウェイ・ジェファーソン)、 シアラン・マデン(アデレイド・ジェファーソン)、 Jess Conrad(レイモンド・スター)、 トゥルディー・スタイラー(ジョセフィン・ターナー)、 アンソニー・スメー(ベイジル・ブレイク)、 サリー・ジェーン・ジャクソン(ルビー・キーン)、 レイモンド・フランシス(サー・ヘンリー・クリザリング)、 イアン・ブリンブル(レイク巡査)、 ジョン・モファット(エドワーズ)、 キース・ドリンケル(マーク・ガスケル)、 ヒュー・ウォルターズ(プレスコット)、 デビー・アーノルド(ダイナ・リー)
テレビドラマ
監督:アンディ・ウィルソン 脚本:ケビン・エリオット
出演: ジェラルディン・マクイーワン(ミス・マープル)、 イアン・リチャードスン(ジェファースン)、 タラ・フィッツジェラルド(アデレード)、 ジェイミー・シークストン(ギャスケル)、 ジャイルズ・オルダーショー(エドワーズ)、 フローレンス・ホース(パメラ・リーヴズ)、 ジョアンナ・ラムレイ(ドリー)、 ジェームズ・フォックス*(バントリー)、 サイモン・キャロー(メルチェット大佐)、 ベン・ミラー(ブレイク)、 エマ・クック(ダイナ・リー)、 ロビン・ソーンズ(ヘイドック)、 ブルース・マッキノン、 ジャック・ダヴェンポート**(ハーパー警視)、 メアリー・ストックリー(ジョージー)、 エマ・ウィリアムス(ルビー)、 アダム・ガルシア(レイモンド・スター)、 デヴィッド・ウォリアムス***(ジョージ・バートレット)、 リチャード・ダーデン
* バントリー大佐役のジェームズ・フォックスは“名探偵ポワロ”シリーズの『ナイルに死す』(2004)ではレイス大佐を演じています。 お兄さんはエドワード・フォックス。 映画『ジャッカルの日』(1973)で有名ですが、 『クリスタル殺人事件』(1980)のクラドック警部役、 『ホロー荘の殺人』(2004)のガジョン執事役、 『チムニーズ館の秘密』(2010)のケイタラム卿役と、 こちらもクリスティ作品には欠かせない存在です。
** ハーパー警視役でジャック・ダヴェンポートが出てますね。 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジェームズ・ノリントン提督役が有名ですが、管理人はTVドラマ「フラッシュフォワード」のロイド・シムコー役が気になっていました。 セカンド・シーズンが作られなかったのが、つくづく残念。
*** デヴィッド・ウォリアムスもいますね(ジョージ・バートレット役)。 後にBBCの「トミーとタペンス -2人で探偵を-」でトミーを演じることになります。
書斎の死体 The Body in the Library
2004年 英ITV 「アガサ・クリスティー ミス・マープル」Agatha Christie's MARPLE Series 1 |監督:アンディ・ウィルソン 脚本:ケビン・エリオット
出演: ジェラルディン・マクイーワン(ミス・マープル)、 イアン・リチャードスン(ジェファースン)、 タラ・フィッツジェラルド(アデレード)、 ジェイミー・シークストン(ギャスケル)、 ジャイルズ・オルダーショー(エドワーズ)、 フローレンス・ホース(パメラ・リーヴズ)、 ジョアンナ・ラムレイ(ドリー)、 ジェームズ・フォックス*(バントリー)、 サイモン・キャロー(メルチェット大佐)、 ベン・ミラー(ブレイク)、 エマ・クック(ダイナ・リー)、 ロビン・ソーンズ(ヘイドック)、 ブルース・マッキノン、 ジャック・ダヴェンポート**(ハーパー警視)、 メアリー・ストックリー(ジョージー)、 エマ・ウィリアムス(ルビー)、 アダム・ガルシア(レイモンド・スター)、 デヴィッド・ウォリアムス***(ジョージ・バートレット)、 リチャード・ダーデン
* バントリー大佐役のジェームズ・フォックスは“名探偵ポワロ”シリーズの『ナイルに死す』(2004)ではレイス大佐を演じています。 お兄さんはエドワード・フォックス。 映画『ジャッカルの日』(1973)で有名ですが、 『クリスタル殺人事件』(1980)のクラドック警部役、 『ホロー荘の殺人』(2004)のガジョン執事役、 『チムニーズ館の秘密』(2010)のケイタラム卿役と、 こちらもクリスティ作品には欠かせない存在です。
** ハーパー警視役でジャック・ダヴェンポートが出てますね。 『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジェームズ・ノリントン提督役が有名ですが、管理人はTVドラマ「フラッシュフォワード」のロイド・シムコー役が気になっていました。 セカンド・シーズンが作られなかったのが、つくづく残念。
*** デヴィッド・ウォリアムスもいますね(ジョージ・バートレット役)。 後にBBCの「トミーとタペンス -2人で探偵を-」でトミーを演じることになります。
テレビドラマ
監督:エリック・ウォレット 脚本:シルヴィ・シモン
出演: アントワーヌ・デュレリ(ラロジエール警視)、 マリウス・コルッチ(ランピオン刑事)、 バレリー・シビリア、 ジュリエット・ルモニエ、 ステファン・ヴォイトヴィッチ、 バーノン・ドブチェフ、 ブリュノ・スラグミュルデール、 マタ・ギャバン、 マティルデ・ビッソン、 Angèle Humeau、 Nicolas Abraham、 シャルル・タンプロン、 Serge Dubois、 Olivier Carré、 Claudia Dimier、 Philippine Martinot、 Francisco García、 アルチュール・マゼ
書斎の死体 Un cadavre sur l'oreiller
2011年 France2 「アガサ・クリスティーのフレンチ・ミステリー」Les Petits Meurtres d'Agatha Christie |監督:エリック・ウォレット 脚本:シルヴィ・シモン
出演: アントワーヌ・デュレリ(ラロジエール警視)、 マリウス・コルッチ(ランピオン刑事)、 バレリー・シビリア、 ジュリエット・ルモニエ、 ステファン・ヴォイトヴィッチ、 バーノン・ドブチェフ、 ブリュノ・スラグミュルデール、 マタ・ギャバン、 マティルデ・ビッソン、 Angèle Humeau、 Nicolas Abraham、 シャルル・タンプロン、 Serge Dubois、 Olivier Carré、 Claudia Dimier、 Philippine Martinot、 Francisco García、 アルチュール・マゼ