マン島の黄金
While the Light Lasts

早川書房

(日本語版翻訳権独占)
1998
マン島の黄金:クリスティー最後の贈り物
中村妙子ほか訳 早川書房 ISBN:9784152081841
ミステリの女王、没後21年にして発掘された幻の傑作集。 『そして誰もいなくなった』『オリエント急行の殺人』など数々の傑作・名作を残し、アガサ・クリスティーがこの世を去っておよそ四半世紀。 研究者の間では、どの単行本にも収録されていない幻の作品の存在がひそかに囁かれていましたが、ついに1997年、新聞や雑誌に一度掲載されたきりで、その後ほとんど日の目を見ることのなかった作品群が発掘され、世界的に大きな話題となりました。 それが本書です。 表題作の「マン島の黄金」はイングランド北西部に浮かぶ小さな島、マン島の役人が観光客集めのためにクリスティーに執筆を依頼した宝探し懸賞小説で、島に実際に隠された四つの嗅ぎタバコ入れの手がかりをちりばめて、嗅きタバコ入れを見つけた者には懸賞金が出ることになっていました。 しかし、クリスティーの手がかりの出し方があまりに巧妙だったために四つのうち三つしか発見されなかったという曰く付きの作品です。 その他、有名な謎の失踪事件の直前に書かれた興味深い短篇から、謎解きミステリ、心理サスペンス、ロマンス、ホラーまでバラエティにとんだ全十篇を収録しています。
2001
マン島の黄金
中村妙子ほか訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89) ISBN:9784150700898
ミステリの女王クリスティーが世を去って、四半世紀。 研究者の間では、新聞や雑誌に掲載されたきり埋もれてしまった、幻の作品の存在が囁かれていた。 ファンにとっては垂涎の的と言えるその作品群を発掘したのが本書である。 イギリス北西部に浮かぶマン島という小さな島が観光促進を狙って企画した宝探しの懸賞小説である表題作をはじめ、ポアロやクィンの謎解きミステリ、心理サスペンスなどバラエティーに富んだ全十篇。 解説:若竹七海「クリスティーの安らぎの罠」
2004
マン島の黄金
中村妙子ほか訳 早川書房 クリスティー文庫(64) ISBN:9784151300646
クリスティーの死後、新聞や雑誌等に掲載されたきりで、ファンの間でのみ囁かれていた幻の作品群を発掘。表題作であるマン島の観光客誘致のために書かれた宝探し懸賞小説や、謎の失踪事件の直前に書かれた小説、ポアロやクィンの謎解きミステリ、心理サスペンス、ホラー、ロマンスなど、バラエティに富んだ拾遺集。
解説:藤村いずみ「クリスティー女王に感謝!」

収録短編

夢の家 The House of Dreams (1926)

Sovereign Magazine (January 1926)に掲載。

1998 「夢の家」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「夢の家」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「夢の家」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

名演技 The Actress (1923)

The Novel Magazine (May 1923)に「A Trap for the Unwary」のタイトルで掲載。

1990 「罠にご用心 A Trap for the Unwary」『アガサ・クリスティー生誕100年記念ブック』

1998 「名演技」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「名演技」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「名演技」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

崖っぷち The Edge (1927)

Pearson's Magazine (February 1927)に掲載。

1998 「崖っぷち」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「崖っぷち」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「崖っぷち」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

2013 「崖っぷち」『厭な物語』中村妙子訳 文春文庫

クリスマスの冒険 Christmas Adventure (1923)

The Sketch (11 December 1923)に掲載。

※「クリスマス・プディングの冒険」の原型。同作映像化済(「盗まれたロイヤル・ルビー」)のため、TVドラマ「名探偵ポワロ」では映像化されていない。

1997 「クリスマスの冒険」深町眞理子訳『EQ』1997年1月号

1998 「クリスマスの冒険」『マン島の黄金』深町眞理子訳 早川書房

2001 「クリスマスの冒険」『マン島の黄金』深町眞理子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「クリスマスの冒険」『マン島の黄金』深町眞理子訳 早川書房(クリスティー文庫)

孤独な神さま The Lonely God (1926)

Royal Magazine (July 1926)に掲載。

1998 「孤独な神さま」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「孤独な神さま」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「孤独な神さま」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

マン島の黄金 Manx Gold (1930)

Daily Dispatch (23, 24, 26, 27 and 28 May 1930)に掲載。

1998 「マン島の黄金」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「マン島の黄金」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「マン島の黄金」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

壁の中 Within a Wall (1925)

Royal Magazine (October 1925)に掲載。

1998 「壁の中」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「壁の中」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「壁の中」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

バグダッドの大櫃の謎 The Mystery of the Baghdad Chest (1932)

The Strand Magazine (January 1932)に掲載。

※「スペイン櫃の謎」の原型。同作映像化済(「スペイン櫃の秘密」)のため、TVドラマ「名探偵ポワロ」では映像化されていない。

バグダッドの櫃の持主クレイトンの死体が発見された。友人のリッチ少佐がすぐに逮捕されたが、彼は犯行を否認した。

1967 「バグダッドの櫃の謎」『砂に書かれた三角形(クリスティ短編全集4)』宇野利泰訳 創元推理文庫

1979 「バグダッドの櫃の秘密」『クリスティーの6個の脳髄』各務三郎編、深町眞理子訳 講談社文庫

1980 「バグダッドの大櫃の謎」『黄色いアイリス(クリスティ短編集10)』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

1986 「バグダッドの櫃の秘密」『アガサ=クリスティ 推理・探偵小説集(1)』各務三郎編、深町眞理子訳 偕成社

1998 「バグダッドの大櫃の謎」『マン島の黄金』中村妙子訳(改訳) 早川書房

2001 「バグダッドの大櫃の謎」『マン島の黄金』中村妙子訳(改訳) ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「バグダッドの大櫃の謎」『黄色いアイリス』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)

2004 「バグダッドの大櫃の謎」『マン島の黄金』中村妙子訳(改訳) 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
カーティスエドワード・クレイトン友人。少佐
エドワード・クレイトン嫉妬深い夫
マーガリータ・クレイトンエドワードの妻
ジェイムズ・ジャップロンドン警視庁警部
スペンス夫妻リッチ少佐の客
アリス・チャタトンマーガリータの友人
バーゴインリッチ少佐従僕
アーサー・ヘイスティングス陸軍大尉。ポアロの親友
ジャック・リッチエドワード・クレイトン友人。少佐

光が消えぬかぎり While the Light Lasts (1924)

The Novel Magazine (April 1924)に掲載。

1998 「光が消えぬかぎり」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房

2001 「光が消えぬかぎり」『マン島の黄金』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-89)

2004 「光が消えぬかぎり」『マン島の黄金』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)