ヘラクレスの冒険
The Labours of Hercules

早川書房

(日本語版翻訳権独占)
1955
ヘルクレスの冒険
妹尾アキ夫訳 早川書房 ハヤカワ・ポケット・ミステリ(228)
筆者アガサ・クリス ティー女史は本格探偵小説の衰微したといわれている今日、相変らず本格探偵小説に情熱を傾けている数少い作家の一人である。 今1955年に発表した長篇“Hickory Dickory Death”もおなじみの名探偵ポアロの登場する本格物である。 またクリスティー女史は長篇作家であるとともに、短篇探偵小説にもなかなか優れた力のほどを示している。 概して長篇探偵小説の得意な作家の短篇には見るべきものが少いのだが、クリスティー女史はその例外であるといってもよいであろう。 本書『ヘルクレス の冒険』はおなじみのベルギー人エルキュル・ポアロを主人公にした連続短篇集で、現代のヘルクレスたるポアロが、ギリシャ神話に有名な『ヘルクレスの難事業』にちなんだ十二の事件を快刀乱麻を断つごとくに解決してゆく経過を描いたものである。
解説:「ヘルクレスの難事業について」

名探偵エルキュール・ポアロは今まで幾多の名声をほしいままにしてきた探偵稼業を隠退する前に、隠退の記念として、ギリシャ神話に有名な『ヘルクレスの難事業』にちなんだ12の事件をとりあげようと決心する。 さっそく彼は古典の本を開いて、神話を読みふけった。 そして、彼の名と同じヘルクレスを中心とする、複雑な神話の海に、まっさかさまに飛びこんだ。 ヘルクレス、死後神に祭られ、褒めたたえられた英雄の世界に――。 お洒落のベルギー人、エルキュール・ポアロを主人公にした連続短篇集! 12の難事件を快刀乱麻を断つごとく解決する現代のヘルクレスの冒険談!
1976
ヘラクレスの冒険

クリスティーは長篇だけでなく短篇においても卓越した才能を発揮する。本書はお馴染みの名探偵エルキュール・ポアロを主人公としギリシア神話をテーマにしたオムニバス形式の短篇集である。現代のヘラクレス、灰色の脳細胞もつポアロが、ギリシア神話中の有名な「ヘラクレスの難事業」に因んだ12の難事件を快刀乱麻を断つごとくに次々と解決してゆく。人情の機微に富んだ、ポアロの面目躍如たる傑作ぞろいの短篇集。
表紙:真鍋博
2004
ヘラクレスの冒険
田中一江訳 早川書房 クリスティー文庫(60) ISBN:9784151300608
引退を控えたポアロが、自らのクリスチャン・ネームであるエルキュール(=ヘラクレス)にかけて「十二件の依頼を受けてやろう。しかも、その十二件は、ギリシャ神話のヘラクレスの十二の難業を参考にしてえらばなければならない」と、難事件の数々に挑戦。オムニバス形式の短篇十二篇を収めた作品集。新訳決定版。
解説:東理夫「クリスティーと膝掛け毛布」

映像化

テレビドラマ
ヘラクレスの難業 Labours of Hercules
2013年 英ITV 「名探偵ポワロ」Agatha Christie's POIROT XIII |The Labours of Hercules (2013) on IMDb
監督:アンディ・ウイルソン 脚本:ガイ・アンドリュース
出演: デビッド・スーシェ(エルキュール・ポワロ)パトリック・ライカート(アントニー・モーガン)ルパート・エヴァンズ(ハロルド・ウェアリング)ローナ・ニクソン・ブラウンステファン・フロストイソベル・ミドルトントム・シャドボントム・オースティン(テッド・ウィリアム)フィオナ・オショーネシー(カトリーナ)ニコラス・マゴーヒー(ルマントゥーイュ警視)トム・ヴラシア(シュワルツ)モーベン・クリスティ(エルジー・クレイトン)サンディ・マクデイド(ライス夫人)オーラ・ブレイディ(ロサコフ伯爵夫人)ナイジェル・リンゼイ(フランチェスコ)リチャード・カッツ(ガスタヴ)サイモン・キャロー(ドクター・ルッツ)エレノア・トムリンソン(アリス・カニンガム)

収録短編

ネメアのライオン The Nemean Lion

UK:The Strand Magazine (November 1939)に掲載。
US:Ellery Queen's Mystery Magazine (September 1944)に「The Case of the Kidnapped Pekinese」のタイトルで掲載。
ほかに「The Case of the Nemean Lion」「The Kidnaped Pekinese」のタイトルもある。

現代のヘラクレス、ポアロは、ギリシャ神話に因み、十二の難業に挑戦。第一の試練は犬の失踪調査依頼であった。

1952 「ネメアの獅子」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第4号(4月特大号)

1955 「ネメアの獅子」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ネメアの谷のライオン」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「ネメアのライオン」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
オーガスタスハーティングホールド夫人の飼い犬
カーティス大尉。脅迫状差出人
エイミ・カーナビホギン夫人のお相手役
エミリー・カーナビエイミ・カーナビの妹
トーマス・カーナビカーナビ姉妹父。教区牧師
エレン・ケブルサムエルソン夫人のお相手役
サムエルソン夫人金持ちの婦人
サムエルソンサムエルソン夫人の夫
シャン・ツンホギン夫人の飼い犬(チン)
ナンキー・プーサムエルソン夫人の飼い犬
ジュリア・ハーティングホールドエイミ・カーナビの以前の雇い主
ハート夫人バラクラバ・プライベート・ホテル大家
ブラックレイ海軍中佐。脅迫状差出人
サー・ジョーゼフ・ホギン実業家
ミリー・ホギンサー・ジョーゼフの妻
ミス・モールトレーバーズハーティングホールド夫人姪
グレタホギンの秘書
ミス・レモンポアロの秘書
ジョージポアロの従僕

レルネーのヒドラ The Lernean Hydra

UK:The Strand Magazine (December 1939)に掲載。
US:This Week (3 September 1939)に「Invisible Enemy」のタイトルで掲載。
ほかに「The Hydra of Lernea」「The Case of the Gossipers」のタイトルもある。

噂とは、九つの首を持つレルネーのヒドラのようなもの。妻殺しの噂をたてられた男のために、ポアロは真相追求に乗り出す。

1952 「九頭の蛇」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第5号(5月号)

1955 「九頭の蛇」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「レルネーのヒドラ」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「レルネーのヒドラ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
チャールズ・オールドフィールドマーケット・ラフバローの医師
オールドフィールド夫人オールドフィールド医師の妻
アラン・ガーシア内務省の科学分析者
ベアトリス・キングオールドフィールド宅女中
グレイバークシャ警察部長刑事
グレイディスミス・レザラン宅女中
ハリソンオールドフィールド医師夫人付添い
ミス・ブリストーマーケット・ラフバロー住人
ジーン・モンクリーフラフバロー医師の薬剤師
ミス・レザランマーケット・ラフバローの住人

アルカディアの鹿 The Arcadian Deer

UK:The Strand Magazine (January 1940)に掲載。
US:This Week (19 May 1940)に「Vanishing Lady」のタイトルで掲載。

一目惚れした女性を探してくれとポアロに頼む自動車修理工は、ギリシャの神を思わせるような素朴な青年だった…。

1952 「アルカディアの鹿」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第6号(6月号)

1955 「アルカディアの鹿」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「アルカディアの鹿」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「アルカディアの鹿」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ヴァレッタカトリーナ・サムシェンカの付添い女中
ヴァレッタ夫妻カトリーナ・サムシェンカの女中の父母
アンブローズ・ヴァンデル芸能界の男
テッド・ウィリアムソンハートリー・ディーンの自動車修理所の青年
カトリーナ・サムシェンカロシアのバレリーナ
サー・ジョージ・サンダーフィールドグラスローン荘の持ち主
ニータ(ジアニータ)テッドが恋した女
アレックシス・パヴロヴィッチ芸術通の伯爵。サモワール・レストラン経営者
マリー・ヘリンカトリーナ・サムシェンカの付添い女中

エルマントスのイノシシ The Eurymanthian Boar

UK:The Strand Magazine (February 1940)に掲載。
US:This Week (5 May 1940)に「Murder Mountain」のタイトルで掲載。
ほかに「The Case of the Erymanthian Boar」のタイトルもある。

凶悪犯の生け捕りを依頼されたポアロは、雪のために外界から全く閉ざされたスイスの山中にあるホテルに向かった。

1952 「エリマンシアの猪」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第7号(7月躍進特大号)

1955 「エリマンシアの猪」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「エルマントスのイノシシ」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「エルマントスのイノシシ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ガスタヴロシェ・ネージュのホテルの給仕
グランディエル夫人未亡人
ジャックロシェ・ネージュのホテル従業員
シュヴァルツアメリカ人観光客
ジョゼフ競馬狂仲間
デニス競馬狂仲間
ドルエ警部
マラスコードギャング
カール・ルッツウィーン出身。高名な医者
ルマントゥーイュポアロの旧友。スイスの警視
ロバートロシェ・ネージュのホテルの給仕

アウゲイアス王の大牛舎 The Augean Stables

UK:The Strand Magazine (March 1940)に掲載。

首相に依頼されたポアロは、前首相に関する暴露記事を掲載しようとする週刊誌のもくろみを阻止するために立ち上がる。

1952 「オージャス王の牛小屋」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第8号(8月号 涼風特選傑作号)

1955 「オージャス王の牛小屋」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「アウゲイアス王の大牛舎」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「アウゲイアス王の大牛舎」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
セルマ・アンデルセンデンマーク人の女性
サー・モーティマー・イングルウッド王室顧問弁護士
エヴァン・ウィットラー英国の政治家
エヴァハード英国野党党首
サー・ジョージ・コンウェイ英国内務大臣
エヴァリット・ダッシウッドブランチ紙記者
チャールズ・デラフィールド卿貴族。英国の政治家
ジョン・ハメット英国前首相。フェリア首相義父
エドワード・フェリア英国首相
ダグマー・フェリアフェリア首相夫人。ジョン・ハメット娘
パーシー・ペリーX線ニュース紙発行人
ヘンダーソン博士。ノーサンバランド司教
ファーガス・マックロード教授
ラモンジゴロ
ロジャーズ夫人ベルチェスターのバザー参加者

スチュムパロスの鳥 The Stymphalean Birds

UK:The Strand Magazine (April 1940)に掲載。
US:This Week (17 September 1939)に「The Vulture Women」のタイトルで掲載。
ほかに「Birds of Ill Omen」「The Case of The Vulture Women」のタイトルもある。

ステュムパロスの鳥のような不吉な印象を与える二人のポーランド女。外国語に弱い英国青年が異国で巻き込まれた脅迫事件。

1952 「不吉な鳥」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第9号(9・10月号 秋季特大号)

1955 「不吉な鳥」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ステュムパロスの鳥」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「スチュムパロスの鳥」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ウォーリング英国政務次官
エルジー・クレイトンステムブカ湖畔のホテルの滞在客
フィリップ・クレイトンエルジー・クレイトンの夫
ライス夫人エルジー・クレイトンの母

クレタ島の雄牛 The Cretan Bull

UK:The Strand Magazine (May 1940)に掲載。
US:This Week (24 September 1939)に「Midnight Madness」のタイトルで掲載。
ほかに「The Case of the Family Taint」のタイトルもある。

家系に精神病者のいる青年は、自分も狂い始めていると信じていた。気の狂った者は結婚できない。彼は婚約を破棄する。

1952 「クリートの牡牛」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第11号(11月号 入賞者競作特集)

1955 「クレタ島の牡牛」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「クレタ島の雄牛」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「クレタ島の雄牛」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
グレアム・スティーブンダイアナ・メイバリーの崇拝者
キャロライン・チャンドラーヒューの母
チャールズ・チャンドラーヒューの父。海軍提督
ヒュー・チャンドラーダイアナ・メイバリー婚約者
ジョージ・フロビッシャーチャンドラー提督親友。陸軍大佐
ダイアナ・メイバリー門閥出身の女性

ディオメーデスの馬 The Horses of Diomedes

UK:The Strand Magazine (June 1940)に掲載。
US:Ellery Queen's Mystery Magazine (January 1945)に「The Case of the Drug Peddler」のタイトルで掲載。

麻薬密売者――それは人の血を吸い肉を喰ディオメーデスの馬に等しい。ポアロはパーティで麻薬を吸った少女を助ける。

1952 「吸血の馬」妹尾アキ夫訳『宝石』第7巻第12号(12月号 Xマス特集)

1955 「吸血の馬」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ディオメーデスの馬」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「ディオメーデスの馬」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
アブダルグランド将軍宅召使
レディ・カーマイケルマートンシャ在。ポアロの知人
ルイザ・ギルモアマートンシャの住人
グランド退役将軍。シーラの父
シーラ・グランドグラント将軍の娘
パム・グランドシーラ・グランドの姉
ペイシェンス・グレイス麻薬中毒患者
レオ・スダヴァートンマートンシャの住人
マイクル・ストダード医師。ポアロの友人
アントニー・ホーカーグレイス・ペイシェンスのBF
ベリル・ラーキン資産家の未亡人。レディ・カーマイケル知人

ヒッポリュテの帯 The Girdle of Hippolyta

UK:The Strand Magazine (July 1940)に掲載。
US:This Week (10 September 1939)に「The Disappearance of Winnie King」のタイトルで掲載。
ほかに「The Case of the Missing Schoolgirl」のタイトルもある。

ルーベンスの絵“ヒッポリュトスの帯”が盗まれた。調査に赴くポアロに、新たなある女性の失踪事件が絡んできた。

1953 「ヒポリータの帯」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第1号(新年特大号)

1955 「ヒッポリータの帯」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ヒッポリュトスの帯」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「ヒッポリュテの帯」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ヴァン・シュナイダー夫人列車のアメリカ人乗客
ジェームズ・エリオット列車乗客
エリオット夫人ジェームズ・エリオットの妻
キングウィンチェスター聖堂参事会議員
ウィニー・キングウィンチェスター聖堂参事会議員の娘
マーシア・ゴーント今年度最高の美人
ミス・ジョーダンハンプシャの名門婦人。列車乗客
アレクサンダー・シンプソン画廊経営者。ポアロ友人
ミス・バーショーミス・ポープ学院教頭
ハーンロンドン警視庁刑事
ミス・バターズハンプシャの名門婦人。列車乗客
ラヴィユア・ポープミス・ポープ学院校長
ルファルジュパリ警視庁の男

グリュオンの牛たち The Flock of Geryon

UK:The Strand Magazine (August 1940)に掲載。
US:This Week (26 May 1940)に「Weird Monster」のタイトルで掲載。

新興宗教教団“羊飼いの信徒”。ハンサムな教祖に惹かれ、信者の大部分は女性で、中には全財産を投げ捨てる信者もいた。

1953 「ゲリオンの外套」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第2号(2・3月号 陽春特大号)

1955 「ゲリオンの羊群」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ゲリュオンの牛たち」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「グリュオンの牛たち」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
アンダースン新興宗教教祖
レディ・ウェスタン新興宗教信者
ミス・エヴァリット新興宗教信者
エメリン・クレッグ資産家の未亡人
コール新興宗教信者
ミス・リー新興宗教信者
リップスコム新興宗教門番
ロイド夫人新興宗教信者

ヘスペリスたちのリンゴ The Apples of the Hesperides

UK:The Strand Magazine (September 1940)に掲載。
US:This Week (12 May 1940)に「The Poison Cup」のタイトルで掲載。

財界の権力者エマリー・パワーが三万ポンドで競り落とした金の酒盃が、彼の手に渡る前に何者かに盗まれてしまった。

1953 「ヘスペリデスの林檎」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第3号(4月特別号)

1955 「ヘスペリデスの林檎」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ヘスペリスたちのりんご」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「ヘスペリスたちのリンゴ」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
アトラスダブリン・タン新聞の競馬記者
オレイリーアイルランドの神父
ケイト(レッド・ケイト)パトリック・ケーシーの仲間
ケイト・ケーシーパトリックの娘。マリー・ウルスラ修道女
パトリック・ケーシーアイルランドの泥棒
ケーシー夫人パトリックの妻。カトリック信者
サン・ヴェラートリノ侯爵
デュヴォーグリエパリの銀行家
デュブレフランスの泥棒
エマリー・パワー美術品収集家の富豪
ユーグイアンスタンブールの美術商
リコヴェッティイタリアの泥棒
サー・ルービン・ローゼンサル美術品収集家
ロスリンヘラクレス号馬主
ワグスタフ刑事
シェイラ・ボイン競走馬
ペギーンズ・プライド競走馬
ヘラクレス競走馬
ラリーズ・ガール競走馬
ワーキング・ラド競走馬

ケルベロスの捕獲 The Caputure of Cerberus

UK:The Strand Magazineは掲載拒否。
US:This Week (16 March 1947)に「Meet Me in Hell」のタイトルで掲載。
ほかに「Case of the Capture of Cerberus」「Hercule Poirot in Hell」のタイトルもある。

ポアロはかつて惹かれたロサコフ伯爵夫人と再会したが、夫人の経営するレストランが麻薬密売組織の司令部だという。

1953 「地獄の番犬」妹尾アキ夫訳『宝石』第8巻第5号(5月号 特集初恋ミステリー)

1955 「地獄の番犬」『ヘルクレスの冒険』妹尾アキ夫訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

1976 「ケルベロスの捕獲」『ヘラクレスの冒険(クリスティ短編集1)』高橋豊訳 ハヤカワ・ミステリ文庫

2004 「ケルベロスの捕獲」『ヘラクレスの冒険』田中一江訳 早川書房(クリスティー文庫)

登場人物
エルキュール・ポアロ私立探偵
ベアトリス・ヴァイナー貴族の婦人。レオミニスター公爵婚約者
ポール・ヴァレスコジゴロ
ヴィタミアン・エヴァンス労働党大臣
カーリントン貴族の婦人
アリス・カニンガムニッキー・ロサコフ婚約者
チャールズ・スティーヴンスロンドン警視庁刑事
ドゥドゥロサコフ夫人の犬
ニッキーマダム・ロサコフの息子
アリスタイド・パオポルス《地獄》給仕頭
バターシー殺人事件の被害者
ウィリアム・ヒッグズ犬屋
ペヴァレルバターシー殺しの犯人
ヘンリースカンデンバーグ王子
リスカードマダム・ロサコフ知人。考古学者
レオミニスター公爵
ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人。帝政ロシア時代の貴族