“ミス・マープル”シリーズの短編集。
1979年10月、Collins社から刊行された。
ただし、前年1978年にUlverscroft社からLarge-print Editionが刊行されている。
Miss Marple Tells a Story ミス・マープルの思い出話
In a Glass Darkly 仄暗い鏡の中に
Strange Jest 奇妙な冗談
Tape-Measure Murder 巻尺殺人事件
The Case of the Caretaker 管理人事件
The Case of the Perfect Maid 申し分のないメイド
Sanctuary 教会で死んだ男
Dressmaker's Doll 洋裁店の人形
収録短編
ミス・マープルの思い出話 Miss Marple Tells a Story
BBCの依頼を受け、1934年にクリスティ自身が朗読、放送された。 その後、Home Journal (25 May 1935)に「Behind Closed Doors」のタイトルで掲載された。
マープルの実力を高くかっている弁護士ペザリックから依頼された事件。妻殺しの疑いをかけられた男の容疑を晴らしていく。
1967 「ミス・マープルは語る」『砂に書かれた三角形(クリスティ短編全集4)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1980 「ミス・マープルの思い出話」『黄色いアイリス(クリスティ短編集10)』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
2004 「ミス・マープルの思い出話」『黄色いアイリス』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)
ミス・ジェーン・マープル | 探偵好きの老嬢 |
レイモンド・ウェスト | ミス・マープル甥。小説家&詩人 |
ジョーン・ウェスト | レイモンド・ウェストの妻。画家 |
マルカム・オールド卿 | 王室弁護士 |
カラザーズ夫人 | 狩猟好きの婦人 |
グエン | ミス・マープルの赤毛のメイド |
グランビー夫人 | 英印混血の未亡人 |
ペザリック | 弁護士 |
ローズ氏 | 考古学者 |
エイミー・ローズ | ミスター・ローズの妻 |
仄暗い鏡の中に In a Glass Darkly
Woman's Journal (December 1934)に掲載された。
1967 「暗い鏡のなかに」『砂に書かれた三角形(クリスティ短編全集4)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1980 「仄暗い鏡の中に」『黄色いアイリス(クリスティ短編集10)』中村妙子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1985 「仄暗い鏡の中に」『青い壷の謎』中村妙子訳 新潮文庫
1995 「暗い鏡の中に」『暗い鏡のなかに(アガサ・クリスティー探偵名作集17)』各務三郎訳 岩崎書店
2004 「仄暗い鏡の中に」『黄色いアイリス』中村妙子訳 早川書房(クリスティー文庫)
デリク・ウェインライト | シルヴィア・カースレークの友人 |
オルダム | 少佐。バッジワージー邸の客 |
オルダム夫人 | オルダム少佐婦人 |
アラン・カースレーク | ニール・カースレーク弟 |
シルヴィア・カースレーク | ニール・カースレーク妹 |
ニール・カースレーク | バッジワージー邸当主 |
チャールズ・クローリー | シルヴィア・カースレークの恋人 |
ほのぐらい鏡の中に In a Glass Darkly
1982年 英テムズ・テレビ 「アガサ・クリスティー アワー」The Agatha Christie Hour |監督:デズモンド・デービス
出演: ニコラス・クレイ、 エマ・パイパー(シルヴィア・カースレーク)、 ショウン・スコット(ニール・カースレーク)、 ジョナサン・モリス(アラン・カースレーク)、 ポール・ウィリアムソン、 エルスペット・グレイ、 ニコラス・ル・プレヴォ(デリク・ウェインライト)、 マージョリー・ブランド、 デヴィッド・クック、 ジョン・ゴライトリー、 John Wheatley、 Brian Anthony(チャールズ・クローリー)、 ケネス・ミッドウッド、 ヴァレリー・ラッシュ、 アイリーン・デイヴィス、 エリザベス・ベンソン、 Sarah-Jane Bickerton
奇妙な冗談 Strange Jest
UK:The Strand Magazine (July 1944)に「The Case of the Buried Treasure」のタイトルで掲載された。
US:This Week (2 November 1941)に掲載された。
女優ジェーンの友人の伯父が死んだ。伯父は死の直前に謎の言葉を残しており、遺産がどこかに隠されていることが判った。
1960 「しゃれの秘密」青田勝訳『ミステリマガジン』1960年9月号(通巻51号)
1966 「風変りないたずら」『二十四羽の黒ツグミ(クリスティ短編全集3)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1974 「白紙の遺言状」『名探偵マープルおばさん(世界の名探偵物語9)』各務三郎訳 岩崎書店
1979 「風変わりな悪戯」『クリスティーの6個の脳髄』各務三郎編、深町眞理子訳 講談社文庫
1980 「風変りな冗談」『愛の探偵たち(クリスティ短編集9)』小倉多加志訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1986 「風変わりないたずら」『アガサ=クリスティ 推理・探偵小説集(2)』各務三郎編、深町眞理子訳 偕成社文庫
1991 「おかしないたずら」『巻尺殺人事件(アガサ・クリスティー探偵名作集6)』各務三郎訳 岩崎書店
1997 「風変わりないたずら」『ミス・マープル(世界の名探偵コレクション8)』雨沢泰訳 集英社文庫
2004 「奇妙な冗談」『愛の探偵たち』宇佐川晶子訳 早川書房(クリスティー文庫)
2007 「風変わりないたずら」『ミステリーセレクション(1)ミステリーは身をたすく』赤木かん子編 ポプラ社
2017 「風変わりないたずら」『ミス・マープル』中尾明訳 汐文社(はじめてのミステリー名探偵登場!)
ミス・マープル | 探偵好きな老婦人 |
エルドリッチ夫人 | ミス・マープルの友人 |
グレイ | 謎の手紙の中の名 |
マティルダ・グレイヴス | マシュー・ストラウドの友人 |
チャーミアン・ストラウド | ジェーン・ヘリアーの友人 |
マシュー・ストラウド | チャーミアンとエドワードの大叔父の大伯父。故人 |
ビートン夫人 | 料理本の著者 |
ジェーン・ヘリア | 人気女優 |
ヘンリー | ミス・マープル叔父 |
ベティ・マーティン | 謎の手紙の差出人 |
ライオネル | ミス・マープル甥。切手の蒐集家 |
エドワード・ロシター | チャーミアン・ストラウドの婚約者 |
風変わりな遺言
2004年 NHK 「名探偵ポワロとマープル」監督:高橋ナオヒト 脚本:米村正二
声優: 八千草薫(ミス・マープル)、 折笠富美子(メイベル)、 城雅子(オリバー)、 酒井法子(チャーミアン)、 及川光博(エドワード)、 丸山詠二(マシュー)、 平山ゆかり(エドナ)
巻尺殺人事件 Tape-Measure Murder
The Strand Magazine (February 1942)に「The Case of the Retired Jeweller」のタイトルで掲載された。
スペンスロー夫人が絞殺された。ところが夫の態度がいかにも冷静すぎるので、疑いの目が夫に向けられる。
1966 「巻尺殺人事件」『二十四羽の黒ツグミ(クリスティ短編全集3)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1979 「村の殺人」『 - 女性の名探偵と大犯罪者 下』エラリー・クイーン編、厚木淳訳 創元推理文庫
1980 「巻尺殺人事件」『愛の探偵たち(クリスティ短編集9)』小倉多加志訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1991 「巻尺殺人事件」『巻尺殺人事件(アガサ・クリスティー探偵名作集6)』各務三郎訳 岩崎書店
2004 「昔ながらの殺人事件」『愛の探偵たち』宇佐川晶子訳 早川書房(クリスティー文庫)
2017 「巻尺殺人事件」『ミス・マープル』中尾明訳 汐文社(はじめてのミステリー名探偵登場!)
ミス・マープル | 探偵好きな老婦人 |
ジム・アバークロンビー | アバークロンビー卿の息子 |
ロバート・アバークロンビー卿 | スペンロー夫人の昔の雇い主 |
アントニー | ミス・マープルの従弟 |
ゴードン | ミス・マープルの従弟 |
テッド・ジェラード | セント・メアリー・ミードの牧師補 |
フレッド・ジャクソン | セント・メアリ・ミードの魚屋の少年 |
スペンロー夫妻 | 宝石商とその妻 |
スラック | ラドフォードシャ州警察警部(&メルチェット大佐の部下) |
アマンダ・ハートネル | セント・メアリ・ミードの有閑婦人 |
ブレイド夫人 | セント・メアリー・ミードの女郵便局長 |
グラディス・ブレント | スペンロー家のお手伝い |
ヘンリー | ミス・マープル叔父 |
ポーク | セント・メアリ・ミードの巡査 |
ポリット夫人 | 仕立て女 |
メルチェット | 大佐。ラドフォードシャ州警察本部長 |
巻尺殺人事件
2004年 NHK 「名探偵ポワロとマープル」監督:高橋ナオヒト 脚本:藤田伸三
声優: 八千草薫(ミス・マープル)、 林隆三(スペンロー)、 折笠富美子(メイベル)、 城雅子(オリバー)、 浪川大輔(ハースト巡査)、 さとうあい(ハートネル)、 横尾まり(ポリット)、 鈴木れい子(ブレイド)、 桐井大介(スラック警部)、 小野大輔(メルチェット本部長)
管理人事件 The Case of the Caretaker
The Strand Magazine (January 1942)に掲載された。
ヘイドック医師が風邪を引いて寝込んでいるマープルに、一つの事件を持ち込んできた。若い人妻の事故死に関してである。
1956 「管理人と花嫁」村上啓夫訳『名探偵登場4』早川書房編集部編 ハヤカワ・ポケット・ミステリ
1966 「管理人の老婆」『二十四羽の黒ツグミ(クリスティ短編全集3)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1980 「管理人の事件」『愛の探偵たち(クリスティ短編集9)』小倉多加志訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1991 「管理人の老女」『巻尺殺人事件(アガサ・クリスティー探偵名作集6)』各務三郎訳 岩崎書店
1997 「ミス・マープル、風邪をなおす」『ミス・マープル(世界の名探偵コレクション8)』雨沢泰訳 集英社文庫
2004 「管理人事件」『愛の探偵たち』宇佐川晶子訳 早川書房(クリスティー文庫)
ミス・マープル | 探偵好きの老婦人 |
クラリス・ヴェイン | ヘイドック医師の姪 |
エッジ | セント・メアリー・ミードの薬局の主人 |
ベラ・エッジ | エッジの妻。ハリー・ラクストンの元恋人 |
ミス・ハーモン | セント・メアリー・ミードの住人 |
プライス夫人 | セント・メアリ・ミード住人 |
ミス・ブレント | セント・メアリー・ミード住人 |
ヘイドック | セント・メアリ・ミードの警察医(&ミス・マープル主治医) |
マーガトロイド夫人 | キングスディーン荘の元管理人 |
ラクストン | 少佐。ハリー・ラクストンの父。故人 |
ハリー・ラクストン | セント・メアリー・ミード出身の若者 |
ルイーズ・ラクストン | ハリーの若妻 |
申し分のないメイド The Case of the Perfect Maid
UK:The Strand Magazine (April 1942)に「The Perfect Maid」のタイトルで掲載された。
オールド・ホールに済んでいるスキナー姉妹の家でブローチが盗まれた。どうやら女中を追い出す口実らしく、調査が始まった。
1958 「理想の女中」『ミステリマガジン』1958年2月号
1966 「申し分のない女中」『二十四羽の黒ツグミ(クリスティ短編全集3)』宇野利泰訳 創元推理文庫
1980 「非の打ちどころがない女中」『愛の探偵たち(クリスティ短編集9)』小倉多加志訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1991 「すばらしいメード」『巻尺殺人事件(アガサ・クリスティー探偵名作集6)』各務三郎訳 岩崎書店
1997 「申し分のないメイド」『ミス・マープル(世界の名探偵コレクション8)』雨沢泰訳 集英社文庫
2004 「申し分のないメイド」『愛の探偵たち』宇佐川晶子訳 早川書房(クリスティー文庫)
2017 「申し分のないメイド」『ミス・マープル』中尾明訳 汐文社(はじめてのミステリー名探偵登場!)
ミス・マープル | 探偵好きの老婦人 |
アラートン | エミリー・スキナーのかかりつけの医師 |
カロライン・ウェザビー | セント・メアリ・ミードの有閑婦人 |
エドナ | ミス・マープルのメイド |
カーマイケル夫人 | オールド・ホールに住む老婦人 |
クララ | プライス=リドレイ夫人のメイド |
クレメント夫人 | セント・メアリー・ミード住人 |
ジャネット | カーマイケル夫人のメイド |
ラヴィニア・スキナー | オールド・ホールに妹と住む未婚婦人 |
エミリア(エミリー)・スキナー | ラヴィニア・スキナーの妹 |
スラック | ラドフォードシャ州警察警部(&メルチェット大佐の部下) |
ドゥヴロー夫妻 | オールド・ホールに住む新婚の夫婦 |
アマンダ・ハートネル | セント・メアリ・ミードの有閑婦人 |
メアリー・ヒギンズ | スキナー姉妹の新しいメイド |
マーサ・プライス=リドレイ | セント・メアリ・ミード在。未亡人 |
ヘイドック | セント・メアリ・ミードの警察医(&ミス・マープル主治医) |
グラディス(グラディー)・ホームズ | スキナー姉妹のメイド |
ミーク | クララの友人 |
メルチェット | 大佐。ラドフォードシャ州警察本部長 |
ラーキン夫妻 | オールド・ホールに住む判事夫妻 |
リード | タクシー屋 |
申し分のないメイド
2004年 NHK 「名探偵ポワロとマープル」監督:高橋ナオヒト 脚本:富田祐弘
声優: 八千草薫(ミス・マープル)、 折笠富美子(メイベル)、 城雅子(オリバー)、 川中美幸(メアリー・ヒギンズ)、 浪川大輔(ハースト巡査)、 滝沢久美子(ラヴィニア・スキナー)、 平松晶子(グリゼルダ)、 村井かずき(グラディス)、 佐藤智恵(カーマイケル夫人)、 出口佳代(ラーキン夫人)、 佐々木遥子(ドゥボロー夫人)、 波多野渉(警官)
教会で死んだ男 Sanctuary
Woman's Journal (October 1954)に掲載された。
バンチ夫人は教会の内陣で死に掛かっていた男を見つけた。男は「サンクチュアリ」と一言いって息を引き取った。
1963 「教会で死んだ男」宇野輝雄訳『ミステリマガジン』1963年5月号
1976 「教会で死んだ男」宇野輝雄訳『ミステリマガジン』1976年4月号(通巻240号)
1978 「教会で死んだ男」宇野輝雄訳『ポアロとミス・マープル(名探偵読本3)』パシフィカ
1982 「教会で死んだ男」『教会で死んだ男(クリスティ短編集12)』宇野輝雄訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1994 「教会で死んだ男」『教会で死んだ男(アガサ・クリスティー探偵名作集14)』各務三郎訳 岩崎書店
1997 「やすらぎの地」『ミス・マープル(世界の名探偵コレクション8)』雨沢泰訳 集英社文庫
2003 「教会で死んだ男」『教会で死んだ男』宇野輝雄訳 早川書房(クリスティー文庫)
ミス・マープル | 探偵好きの老婦人 |
レイモンド・ウェスト | ミス・マープル甥。小説家&詩人 |
ジョーン・ウェスト | レイモンドの妻。画家 |
グラディス | ミス・マープルのメイド |
アーニー | グラディスの夫 |
ウィリアム・サンドボーン | 謎の男 |
エクルズ夫人 | ウィリアム・サンドボーンの姉 |
エクルズ | エクルズ夫人の夫 |
ジュリアン・ハーモン | チッピング・クレグホーンの牧師 |
ダイアナ(バンチ)・ハーモン | ハーモン牧師夫人。ミス・マープルの友人 |
ジョーンズ | チッピング・クレグホーン住人 |
グリフィス | チッピング・クレグホーンの医師 |
ハーパー | チッピング・クレグホーン住人 |
マンディー夫妻 | チッピング・クレグホーン、ラバーナム荘住人 |
ヘイズ | チッピング・クレグホーン巡査部長 |
ジェイコブ夫人 | 元劇場の衣裳係 |
ゾビータ | ダンサー |
ウォルター・エドマンド・セント・ジョン | 刑務所から脱走した男 |
ジュウエル(ジル) | 謎の名前 |
エドウィン・モス | 荷物を奪った男 |
メアリー・モス | ウォルターの妻 |
アベル | パディントンの巡査 |
ダーモット・エリック・クラドック | ミドルシャー警察捜査課警部 |
洋裁店の人形 Dressmaker's Doll
Woman's Journal (December 1958)に掲載された。
1971 「人形」山本光伸訳『ミステリマガジン』1971年7月号
1979 「人形」『クリスティーの6個の脳髄』各務三郎編、深町眞理子訳 講談社文庫
1982 「洋裁店の人形」『教会で死んだ男(クリスティ短編集12)』宇野輝雄訳 ハヤカワ・ミステリ文庫
1986 「人形」『アガサ=クリスティ 推理・探偵小説集(2)』各務三郎編、深町眞理子訳 偕成社文庫
1995 「人形」『暗い鏡のなかに(アガサ・クリスティー探偵名作集17)』各務三郎訳 岩崎書店
2003 「洋裁店の人形」『教会で死んだ男』宇野輝雄訳 早川書房(クリスティー文庫)