バグダッドの秘密
They Came to Baghdad

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ノンシリーズものの長編12作目(メアリ・ウェストマコット名義の作品を除く)。 中近東を舞台にした作品群のひとつ。
1951年、John Bull (13 January ~ 3 March 1951)に簡略版が連載された後、同年3月にCollins社から刊行された。 米国でも同年Dodd, Mead社から刊行。
日本語初訳は1956年の『バグダッドの秘密』(赤嶺弥生訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ)。

早川書房

(日本語版翻訳権独占)
1956
バグダッドの秘密
赤嶺弥生訳 早川書房 ハヤカワ・ポケット・ミステリ(280)
探偵小説読者にはあまりにもおなじみのエルキュール・ポアロとミス・マープルの生みの親アガサ・クリスティーについては今さら紹介の必要もあるまい。 六十冊を越す長篇と他に多くの短篇を書いて現在老いてなをますます冴えた腕を見せ続けている探偵小説界の大御所である。 本書『バグダッドの秘密』は、本格探偵小説と並んで女史の得意とする国際的政治犯罪事件を扱った一連のスパイ物の一冊で、舞台を異国情緒豊かな近東にとり、三巨頭会談に擬した国際会議の開催をめぐって、同盟国側、枢軸側、そのいずれでもない第三勢力とが、まんじ巴に入り乱れ秘術を尽しての暗闘となり、戦慄すべき殺人と陰謀がつぎつぎにまき起る。 悪戯ずきの性質がわざわいして会社を馘になったロンドン娘のタイピストが、ふとしたことからバグダッドに就職口を見つけるが、目的地に着いたとたんに恐るべき国際スパイ戦の渦中にまきこまれていた……。 息づまるスリルとサスペンスに女史独得のヒューモアを交えて、この種の作品中で最高のものと言われている。
1979
バグダッドの秘密
中村妙子訳 早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫(HM1-51) ISBN:9784150700515
おしゃべり好きが災いし会社を首になった娘ヴィクトリアは、偶然知り合った青年エドワードを追って、はるばるバグダッドにやってきた。やっとのことで彼の勤め先を探しあて、首尾よくタイピストとして雇われたヴィクトリアだったが、とたんに不可解な事件が彼女の身辺に起こり始め、遂には彼女自身が何者かに捕えられてしまった!中東を舞台に展開される熾烈なスパイ戦。女史得意のスパイ・スリラーの傑作。
表紙:真鍋博
登場人物
ヴィクトリア・ジョーンズタイピスト
アンナ・シェーレ銀行頭取の秘書
ダキン石油会社の幹部
クロスビー大佐ダキンの部下
ヘンリー・カーマイケルイギリスの秘密諜報部員
ラスボーン博士<オリーヴの枝の会>の会長
エドワード・ゴアリング復員将校。ラスボーン博士の秘書
ポーンスフット・ジョーンズ博士考古学者
リチャード・ベイカー領事館の客。考古学者。カーマイケルの学友
ルーパト・クロフトン・リー旅行家
マーカス・ティオティオ・ホテルの経営者
2004
バグダッドの秘密
中村妙子訳 早川書房 クリスティー文庫(88) ISBN:9784151300882
おしゃべり好きが災いして会社を首になったヴィクトリアは、一目惚れした美青年を追いかけて一路バグダッドへ。やっとのことで彼の勤め先を探しあて、タイピストとして潜り込んだものの、とたんに不可解な事件に巻き込まれてしまった。さらに犯人の魔の手は彼女にものびて……中東を舞台に展開するスパイ・スリラー。
解説:北原尚彦「バグダッドのクリスティー」

映像化

テレビドラマ
They Came to Baghdad
1952年 米CBS Studio One |They Came to Baghdad (1952) on IMDb
監督:Paul Nickell 脚本:フレッチャー・マークル
出演: ビアトリス・アーサーレオン・アスキン(マーカス)スチュアート・バージ(Bootblack)ジューン・デイトン(ヴィクトリア・ジョーンズ)ジャクリーン・デウィット(Mrs. Clipp)Elaine Ellis(アンナ・シェーレ)ブラムウェル・フレッチャーベティ・ファーネスバジル・ハウズリチャード・カイリーRobert Dale Martin(カーマイケル)ジェームズ・ノーブル(エドワード・ゴアリング)Forrest Wood(警官)